西日本ローカル線の旅 Episode 2【芸備・姫新・神戸線+サンライズ】
Episode 1のつづき。
今回は三次から芸備線(三次~新見)・姫新線を経由して姫路へ向かい、サンライズで関東を目指す旅になります。
実は芸備線の備後落合~東城間は平均通過人員が8人/日と、三江線さえも下回る少なさとなっている。(参考:https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2016_08.pdf)
しかも、この区間は1日3本しか運転する列車がないため、三江線と並び乗りとおす難易度は高い。(参考:えきから時刻表 駅時刻表)
10:00 三次駅周辺
朝食も食べてホテルをチェックアウト。
とはいいつつ、今日は三次13:01の列車に乗ればいいので暇である。
近くのショッピングモールで時間をつぶしつつ、三次駅構内を見る。
まあキハ120だらけである。
昼食は元祖広島流お好み焼き「たむ商店」 三次駅前店にていただく。せっかく広島にいるんだからそれらしいものは食べておきたいよね。
梅酒と一緒にいただきました。
13:00 三次駅
…まあ昨日に続きキハ120である。
運賃表示機はこの形式。私としてはこの表示が好きである。
この路線でも、かつては列車交換可能な設備があった跡がある駅がいくつかあった。今は寂れた駅ばかりだが。
備後庄原駅で対向列車待ち合わせ。
山間部を走るので、制限25km/hの標識もちらほら
どんどん山の中へと進んでいく芸備線。だんだん線路脇に残雪が見られるようになってきた。
終点備後落合駅近くまでくると、こんな感じでひたすら雪に覆われている。
終点備後落合駅。まだホームにも雪がたくさん残っている。
三次 13:01 → 芸備線 → 備後落合 14:31
14:35 備後落合駅
ここで乗り換え。
本来この駅まで通っている木次線は積雪のため運転見合わせ中。木次線の線路も御覧の通り雪が残ったままである。
普通 新見行き。またキハ120。先述の通り、1日3本しかないうちの2本目である。
引き続き制限25km/hの区間が続く。途中電波が届かなる区間も点在する。
東城駅まで到着。最閑散区間はここまで。ここから先は通学などの需要もあり、新見までの本数も若干増える。
そんな駅であはあるが、なんと跨線橋が劣化しすぎて使えないらしい。なんてことだ。
伯備線と合流する備中神代駅に到着。この先は伯備線に乗り入れて新見まで向かうが、途中にある布原駅は、「伯備線の駅なのに芸備線の列車しか停車しない」という秘境駅になっている。
布原駅。まわりはちょっと民家があるだけで、駅もひっそりしている。
そんなこんなで新見駅に到着。
備後落合 14:37 → 芸備線 → 16:00
16:00 新見駅
駅前には「おみやげ」と書かれたお店がありましたが、中にはなにもなかった…
駅の近くには新見美術館がある。ちょっと小高いところにあるので眺めはよい。
そろそろ時間なので新見駅に戻る。
特急やくも号岡山行が到着。もちろんこれに乗るわけではございません。
伯備線から山陽本線に乗り入れる普通 三石行き。これ乗るわけでもない。
またお前か。
本日3乗車連続3回目のキハ120。伯備線からの接続列車遅延のため3分程度遅れて発車。
やはり区間によっては雪が残っている。
日も暮れた頃、津山に到着。
新見 16:53 → (姫新線) → 津山 18:32
18:45 津山駅
またしても1時間程度乗り換えの待ち時間がある。津山駅周辺を散策。
津山市は津山城を中心として市街地が形成されている(たぶん)。津山駅は市街地とはこの川を隔てた地にあり、駅周辺は少しさみしい印象。
駅前は改良工事中。
商店街と思われる場所にはカッパがいた。
時間があれば津山城も見たかったが、暗かったのと時間がないのとで断念。街中に見えるこういう城を連想させる建造物はよい。
津山駅に戻ってくる。次の列車に乗車。
ま た お 前 か 。
本日4乗車連続4回目のキハ120。そろそろ違う車両に乗りたい。
日も暮れ、暗い路を走っていく。なんだか嫌な予感がしてきた。
次の乗換駅佐用でも1時間程度の乗り換え待ちがある。ここで晩ご飯も食べておこうかと思ったのだが、もしかして何もない…?
そんな不安を抱きつつ佐用に到着。
20:40 佐用駅周辺
佐用駅に着いた。
想像以上に何もない。駅前は真っ暗である。
駅の待合室で1時間潰すしかないのか…と思ったその時
営業していそうなお店を発見。助かった。
飲み屋なので1人で入るのもためらわれるが、ためらっている場合ではない。
ビール片手に鍋を一人でつつく。ほどほどにお腹を満たして佐用駅に戻る。
佐用駅は姫新線と智頭急行線が交わる駅で、昼間は有人改札になっているのだろうが、こんな時間ではシャッターもおろされてすごく寂れた感じがある。
駅ではすでに夜間滞泊に入った車両が佇む。頼む、姫路までもう一往復くらいしてくれ。
寒いホームで待っていると姫新線 姫路行きが到着。ようやくキハ120形の呪いを解かれた。
この列車は佐用から姫路へ向かう最終列車であるが、乗客もまばらである。
三日月駅、かっこいい名前だ。
播磨新宮以東はICOCA利用可能エリアに入っており、乗客も一気に増えてくる。
いい感じに座席が埋まってきたところで姫路に到着。
22:50 姫路駅
ようやく山陽本線の駅に到着。ここまでくれば列車の本数も十分である。
221系や223系を見ると、「関西に来たなぁ」という気がする。
新快速 京都方面野洲行き。一気に大阪まで向かう。
さっきまでローカル線の表定速度が遅い区間を走ってきたのもあるが、新快速めっちゃ速い。さっきまでのゆっくりした移動が嘘のようである。これが新快速か。気持ちいい。爆音を上げながら高速で途中駅を通過していく。
姫路 22:57 → (神戸線 新快速) → 大阪 23:58
24:00 大阪駅
大阪に到着。しかしちょうど日付が変わったばかりの時間。お店もほとんど閉まっている。これから各方面への最終電車で帰るであろう方々がせわしく駅に向かっていくくらいである。
サンライズは特急専用ホームから発車。
サンライズ出雲 東京行き。寝台特急は初乗車なのでテンションあがる。
今回は普通車指定席料金で乗れる「ノビノビ座席」を利用。こんな感じで頭の部分だけは仕切られていて、寝る用のシーツと枕カバーは用意されている。枕カバーみたいなのはあっても枕はないので持参するしかないぞ。
いわゆる「寝台」ではないので、あまり席は広くはない。大きい荷物を持って乗車する場合は注意されたし。
多くの乗客はすでに寝る時間に入っていたので、あまり物音を立てるわけにもいかず、しばらく外の景色を眺める。京都線の最終電車を追い越しながら京都へ向かう。
京都以東は最終列車も終わっているが、ホームの明かりがまだ点いている駅が数多く存在する。逆に言えばこの明かりが睡眠の邪魔になるので寝るときはカーテンを閉めよう。
今回とった座席が下側なこともあってか、電車のモーター音や、電車の振動などは結構感じる。それでも結構寝れた気がする。
大阪 00:34 →(サンライズ出雲) → 静岡 04:38
04:45 静岡駅
サンライズの停車する区間のうち、大阪-静岡だけは唯一距離が400 kmを下回っており、この区間だけを利用することによって特急料金をギリギリまで削ることができる。そしてそれを実行した。
私以外にこの駅で降りたのは2, 3名くらいであった。
当然ながらほとんど人はいない。タクシー運転手さんはこんな時間でも駅前で待機していた。
静岡からの始発列車に乗車。沼津へ向かう。
静岡 05:02 → (東海道本線) → 沼津 05:56
06:00 沼津駅
このまま東京へ帰るのももったいないと思ったのでラブライブ!サンシャイン!!の聖地でも見に行こうかということで、内浦の方までバスを利用して行ってきました。
まあ詳しくは別で書こうかと思いますが、
・サンライズで4時間しか寝てない
・朝早すぎて水族館とか開いてない
・下調べ不足でどこ行ったらいいかわからんかった
って感じで収穫はあまりなかったです。
ある程度散歩して沼津に戻ってきました。
普通 熱海行き
熱海からはJR東日本のE231系15両編成の電車に乗車。いよいよ旅も終わりが近づいてきたなぁという感じである。
そのまま東京まで戻ってもよかったが、根府川駅がラブライブ!2期11話、みんなの涙が止まらなくなる聖地として有名なのでここでも途中下車。
沼津 09:46 → 10:05 熱海 10:10 → 根府川 10:24
10:30 根府川駅
海未海がきれいに見える駅です。ここも細かい話は別で。
後続の東海道線で小田原へ。そこから湘南新宿ライン特別快速で1本前の東京経由の列車を追撃。横浜でその東京経由の電車に乗り換えて上野まで戻りました。
根府川 10:52 → 11:00 小田原 11:04 → (湘南新宿ライン 特別快速) → 11:48 横浜 11:52 → 12:24 上野
今回の旅はこんな感じです。
2,3日目 移動経路まとめ
13:01 三次
↓ 芸備線
14:31
備後落合
14:37
↓ 芸備線
16:00
新見
16:53
↓ 姫新線
18:32
津山
19:28
↓ 姫新線
20:30
21:37
↓ 姫新線
22:47
姫路
22:57
↓ 神戸線 新快速
23:58
大阪
00:34
↓ サンライズ出雲
04:38
静岡
05:02
↓ 東海道本線
05:56
09:46
↓ 東海道本線
10:05
熱海
10:10
10:24
10:52
↓ 東海道本線
11:00
小田原
11:04
↓ 湘南新宿ライン 特別快速
11:48
横浜
11:52
↓ 東海道本線
12:24
旅の総まとめ
というわけで2泊3日の日程で三江線、芸備線、姫新線の閑散区間に乗り、関東近郊でアニメの聖地を見てきました。
途中の乗り換え時間が結構長かったので、もうちょっと乗り換え時間を短縮できるルートがあったかもしれません。
ローカル線にはローカル線のおもしろさがあっていいですね。沿線風景見てるだけでも楽しいです。
とは言いつつキハ120形だらけだったので、終盤は「またお前か」としか思わなくなりましたが…
ローカル線ばかりではなく、たまには都会の区間も織り交ぜていけばちょっとは気が楽化もしれませんね。